時間がたつのはやっぱり早い
あれこれ考えてるうちに

もう…玲央のお葬式の日がやってきた


「奏多…あなた大丈夫なの?」

お母さんが心配そうに聞いてきた

「…大丈夫…だと思うよ…」

大丈夫な訳ない
気を抜いたら泣いてしまいそうだ

昨日もずっと部屋にひきこもって
ずっと泣いてた

そのせいか、目は赤く腫れ上がっていた

「…奏多…すぐには無理かもしれないけど…元気出してね…生来も頑張ってる…」

玲央のお姉さんも玲央のお母さんもお父さんも
きっと僕より辛いはず

僕のお姉ちゃんと玲央のお姉さんが
同じ学校に通っていて、友達だった事は
つい最近知ったばかりだ

「泣いてばっかりじゃ…天国の玲央くんも悲しむよ?」

「…………」

そんな事分かってる
だけど涙が止まらないんだよ…

玲央、待ってて?
いつか絶対…また笑えるようになるから…