ふと見た玲央の顔は
白かった

触れた手も…冷たかった
いつもの玲央の温もりがなくなっていた

本当に死んじゃったんだね…玲央…

玲央の腕から点滴が外され
酸素マスクも外された


そして…玲央は
霊安室へと運ばれて行った…

それを僕はただ見ているだけしか
出来なかった

霊安室へ運ばれた玲央の顔には
白い布がかぶされていた

「…玲央…本当に…天国に行っちゃったんだね…」

白い布をめくると
眠っている玲央の顔…

いつもの玲央の寝顔…
死んだなんて…信じられないくらいだ…

「ねぇ…玲央…本当は寝てるだけなんじゃないの…?」

そんな訳ない
だけど…心のどこかではまだ受け入れられてない自分がいた

「ねぇ…玲央…答えてよ…!」

だけど…玲央は何も言わなかった
本当に…もういないんだね…

信じたくないよ…そんなの…


これからは
玲央のいない生活が始まるのだ

あの色のついていた世界から
一気に色のない世界へと

変わってしまうのだ…