「あー!もしかして玲央…怖いの?」

「なっ?!んな訳ねぇだろ!余裕だよ!余裕!」

「ふぅ〜ん?」

「っ?!」

何だこいつのこの顔は
ニヤニヤしやがって、この野郎…

何もかも見抜いてますって顔してるな
つか、ドヤ顔うぜぇよ!

「じゃあ、一緒に乗ってくれるよね〜?」

「っ?!お、おう…!」

「ぷっ…!あははははっ!玲央分かりやすい!あははははっ!」

「わ、笑うな!」

ったく…顔に似合わずSだなこいつ…
でも、ここまで来たからには乗らねぇとな…

「大丈夫だよ、玲央!そんなに緊張しなくて!全然怖くないから!ね?」

「わ、分かってるよ!つか、緊張してねぇから!」

とか言って本当はやべぇくらい
緊張してるけど…

「あ!やっと順番回ってきた!玲央!行こ行こ!」

「お、おい!そんなに引っ張んなって!」

やけに楽しそうな奏多とは裏腹に
俺は今にも死にそうだった

「それでは!行ってらっしゃーい!」

その声と同時にジェットコースターが
動き出した

こ、これ…かなり高くねぇか…
ふと隣の奏多を見ると…

「楽しみだな〜!楽しみだな〜!」

楽しんでいるようだ…

「玲央!来るよ!」

「え?えっ?!うわぁぁぁあああ!!!」

「ひゃっほーい!!」

叫んでいる俺とは違い
奏多のテンションは高かった

「玲央ー!楽しいねー!!」

「そ、そーだな!」

人生初のジェットコースター
これに乗るのも今日が最後…