「玲央、ちゃんと薬とか持って来たよね?」

「持って来たよ」

俺は念のため、発作が起こった時に飲む
痛み止めの薬を持ってきた

まぁ、奏多や先生が持って行けって
うるさかったからなんだけど…

「体調悪くなったら、早めに言ってね?無理しちゃダメだからね?」

「分かった」

奏多は相当俺のことが心配なのか
さっきから、不安げな顔をしている

「奏多、そんな心配すんなって。な?楽しもうって言ったのはお前だろ?」

「う、うん…そうだね!」

奏多はどこかぎこちない笑顔を見せた
無理しやがって…バレバレだぞ

「クリスマスムード全開だな」

「そーだね。イルミネーション夜になったらすごくキレイなんだよ?」

「へぇー、そーなのか。俺も見てみたいな…」

イルミネーションなんて
病院のツリーのしか見たことねぇからな…

「夜になったら見れるよ、一緒に見ようね!」

「おう!約束な」

イルミネーションを見るのも
今日が最初で最後か…

忘れられない1日になりそうだぜ