「じゃあ、僕帰るね!また明日!」

「おう!じゃあな、気をつけて帰れよ」

「うん!バイバイ!」


奏多がいなくなった病室は
すごく静かだった

新汰は、朝から光輝と一緒に
どこかに行ってしまった

あいつら、本当いつの間にあんな
仲良くなったんだよ

あれから毎日、光輝は見舞いにやってくる
もちろん、新汰の

光輝と新汰見てると
俺と奏多みたいに見えてくる

あいつらと俺らは
似ているのかもしれない

「つか、俺…まだ新汰の記憶取り戻せてねぇや…」

梓凪さんから頼まれてから
結構たったけど

全く進歩はない

「はぁ…間に合うのかねー…」

つか、今のあいつには光輝が
いるじゃねぇか

もし、俺が無理だったら
光輝に頼むか…

光輝ならきっと出来る
俺より適任かもしれない

「…俺が死んだら…奏多…泣くかな…」

俺は何度君を泣かせるのだろう
俺がこんな病気じゃなかったら

君はもっと…笑ってくれる?