俺と新汰が相部屋になって
もう2週間がたった

早いもので
俺の死が徐々に近づいていた

あれから、新汰と光輝は
すぐ打ち解けた

今では、光輝が毎日見舞いに来ている
何か、俺と奏多みたいだな

「玲央?どーしたの?ボーっとして」

「あ、あぁ。わりぃわりぃ!何でもねぇよ!」

「そ、そう?ならいいんだけど…」

最近、俺の頭の中を支配しているのは
自分の死

もう、いつ死んでもおかしくない中
俺は生きている

余命を宣告されてから
もうすぐ半年…

俺の死はすぐそばまで来ていた
だけど…まだ死にたくない

あと少し…生きていたい
こいつと一緒に…

「もう…秋も終わりだな」

「…そーだね…早いよね…時間が過ぎるのって」

「だな…」

季節は秋から冬へと変わろうとしていた

「冬と言えばクリスマスだよね〜!」

「クリスマスか…」

クリスマスなんて俺には無縁だと
思ってた

今年もここでクリスマス過ごすのか…

「僕ね、クリスマスイブに生まれたんだ」

「え?そーなのか?!」

「う、うん…そーだけど…どうかしたの?」

こんな事ってあるのか?
まさか誕生日も近いなんて

「俺…クリスマスに生まれたんだ」

「え?!嘘?!1日違い!?」

「ははっ!すげぇよな、こんな偶然…」

でも…俺それまで生きていられるかな…
奏多の誕生日…祝ってやれるかな…

「僕、玲央の誕生日盛大に祝うよ!」

「えっ?」

奏多の目は輝いていた
それはもう…嬉しそうに笑っていて

俺もつられて笑った