「君、名前は?僕は奏多だよ」

「…光輝です…」

「じゃあ、光輝くん。一体何があったの?」

ここの精神科に来てたのかな?
僕も前まで通ってた

「…僕…生きてる意味が分からなくなったんです…毎日楽しくもない日々の中生きて…何かもう…どうでもよくなって…」

「何でそう思うようになったの?」

「…虐待です…叔母からの…」

「…っ!」

虐待…そんな事する人も
この世の中にはたくさんいるんだな

「親が死んで…1人になった俺は、今の叔母の家に引き取られました…だけどそこでの生活は…僕を苦しめるだけで…」

「…光輝くん…」

「毎日毎日、殴られたり蹴られたり…暴言を吐かれたり…もううんざりなんです…」

「じゃあ…その顔や手の傷は…」

「…虐待の傷です」

無数の傷…
これ全部…虐待の傷なのだろうか…

「光輝くん…辛かったよね…」

「…辛かった…です…誰も助けてくれなかったから…みんな見てるだけで…止めようともしてくれませんでした…」

「…っ!大丈夫…僕がいるから…!僕は光輝くんの味方だから…!」

「…奏多…さん…」

僕が守らなきゃ…光輝くんの事を
心からそう思った

光輝くんを助けてあげたいと