玲央の顔に笑顔はなかった
そして玲央がゆっくりと口を開いた

「…奏多…もうここには来るな」

「…え?玲央…今何って…」

「ここに来るなって言ったんだ」

意味が分からなかった…
どうして玲央がいきなりそんな事を言い出したのか

「何で…?何でそんな事言うの?」

「…俺に生きる希望なんてない。持とうとも思わない。だからお前がここに来る意味はもうなくなった」

「…そ、そんな…!」

玲央の顔は本気だった
目も今ままでに見たことのない…

ひどく…冷たい目をしていた

「…だいたい生きる希望って何だよ…そんなもん俺にはねぇよ…お前だって分かってんだろ?」

「…っ!玲央…!嫌だよ…そんなの…」

「…お前がここに来る意味は何だ?ここに来て何すんだ?こんな弱った俺の見舞いに来て…つまんねぇだろ」

「そんな事ない!!僕は来たくて来てるんだよ!ただ…玲央に会いたいから…」

「じゃあ、俺が会いたくねぇって言ったら?お前は来なくなんのかよ」

「…っ!そ、それは…」

玲央はそんな事言わない…
玲央はそんな事絶対に言わない…

心のどこかでそう信じていた
だけど、その僕の思いは

玲央には届かなかった…