ガラッ!

「っ?!」

突然開いたドアに俺は驚いた
そこに立っていたのは…

「玲央…」

「…奏多っ…!」

奏多だった
ほんの少しの間会わなかっただけなのに

なぜかしばらく会ってなかったように感じる

「…玲央…!よかった…まだ生きてて…」

「奏多…ごめんな…なかなか会えなくて…心配かけたな…」

「そんな事気にしなくていいんだよ…!ずっと体調悪かったんでしょ?仕方ないよ…」

「…ありがとう…」

やっぱり奏多は優しい
その優しさは俺の心を落ち着かせてくれる

不思議な奴だ

「これから…また治療が始まる…だから…なかなか会えなくなるかもしれない」

「そっか…また辛く苦しい治療が始まるんだね…例え会えなくても、毎日ここに来るよ」

「…奏多…」

「だって、一緒に生きるって約束したでしょ?約束は守らないとね!」

奏多は泣きながら笑っていた
だけどその笑顔はどこか悲しそうだった…

「本当にありがとな…奏多」

お前のその言葉で俺は頑張ろって思えた
お前が教えてくれた希望

俺は忘れないから――――