再発を告げられてから
1週間がたった

俺は入院するための準備をしていた
今日からまた、あの頃に戻るのだ

「…玲央…」

「…どーしたの?姉ちゃん」

俺の姉、生来が話しかけてきた

「また今日から入院だね…大丈夫?」

「…大丈夫だよ、多分」

姉ちゃんは心配そうな顔をしながら
俺の方を見ていた

俺だって不安だ
あの頃には戻りたくないと思っていたのに…

まさか戻ってしまう日が来るなんて

「玲央、準備出来た?出来たら車に来てね」

「うん…分かった」

母さんも心配そうだった
また、1つ心配かけちゃったな…


「母さん…」

「ん?何?」

病院に向かう車の中で俺は母さんに
話しかけた

「…ごめん…また心配かけて…」

俺は母さんに謝った
どうしても謝りたかった

「何言ってんの。心配するのは当然でしょ…私たちの大切な息子なんだから…謝る必要なんてないのよ?」

「…母さんっ…」

俺の声は多分震えていたと思う
みんなの優しさが俺は嬉しかった

そしてこの日から
俺の入院生活が始まった――――