奏多の過去を知ってから
1週間がたった

俺は奏多と一緒に
2度目の検査のため病院に来ていた

「うん。問題ないよ。」

「ありがとうございました」

検査の結果は変わらず
良くも悪くもない結果だった

「奏多、終わったよ」

「どーだった?」

「問題ないってさ」

「本当?!よかった〜!」

奏多は安心したように息を吐いた

「ねぇ、玲央。久しぶりにあの屋上に行ってみようよ!」

「え?あ、うん。いいよ」

奏多の提案に最初驚いたが
思えばあそこが俺達が出会った場所なんだよな

そう思った俺は、久しぶりに行ってみたくなった

ガチャ

屋上のドアを開けると
そこには先客がいた

あの時の俺と同じく
空を眺めている少年が――――