「僕ね…いじめられてたんだ…」

「え?!」

その言葉に俺は目を見開いた
奏多がいじめられていた…?

一体なぜ?

「僕がいじめられ始めたのは中1の時。こんな性格のせいでクラスでは孤立…完全に浮いていた」

「…うん」

「それからしばらくして…いきなり始まったんだ…いじめが…」

「え…?」

奏多が何かした訳でもないのにか?
俺は徐々に苛立ち始めた

「お前見てると吐き気がする。学校来んな。消えろ。死ね…そんな事ばかり言われる毎日だった…」

「奏多…」

俺は何も言えなかった…

「毎日、体育館裏で殴られたり蹴られたり…トイレに閉じ込められて上から水をかけられたり…そんな毎日だった」

奏多はどれだけ辛い思いをしてきたのだろう
何もしてあげられない自分が憎い…