やはり時間が過ぎるのは早い
あんなに暑かった夏がもう終わり

また、寒い冬がやってこようと
していた

玲央の命日ももうすぐだな…
その日こそ、お墓参り行かないと

そんな事を考えながら僕は
いつも通り病院に来ていた

今日も、いつものように
みんなの元気な顔が見れると思っていた

だけど、今日は違った…

「…あれ?颯人は?」

最近3人一緒にいたから、今日も
一緒にいると思ってたけど

今日は颯人はいなかった…
体調悪いのかな…

「今日は、颯人いないんだね」

「…そう…ですね…」

今日は、2人も暗い顔をしている
何かあったのだろうか

「…ねぇ、何かあったの?」

「…はい…」

僕の質問に光輝が答えた

「何があったの?」

「実は…今日も、いつも通り3人一緒にここにいたんですけど、そしたらいきなり看護師さんがここに来て、颯人を連れて行ったんです」

「…何も言わずに?」

「いや、何か颯人くんにお客さんだよって言ってました」

颯人にお客さん?
一体誰なんだろ、その人

颯人には、親も親戚もいないはずじゃ?
じゃあ、一体誰?

「ちょっと僕、颯人探してくる」

そう言い僕は
颯人の病室へと向かった