「少し泣きすぎたかな…」

鏡を見ると見事に目が腫れていた
久しぶりにあんなに泣いたからな…

一度泣き始めるとなかなか止まらなくて
つい、泣きすぎてしまった…

「このままお見舞いに行ったらびっくりするかな…」

心配されそうだ…
しばらく目を冷やしてから行こう

そう決め、タオルを水に濡らし
自分の目にあてた


「…そーいえば昨日、お見舞いに行ってないな…」

生来さんが来てて
それから、しばらく話をして

そのあとずっと泣いてたから…

「あー…何やってんだろ僕…」

毎日行くって約束したのにな…
怒ってるかな…

今日行った時に、謝ろう
そう決め僕は目を閉じた…

目を閉じた時に浮かんできたのは
やっぱり、玲央の顔だった…


「みーんなー!」

「「「奏多さん!!」」」

3人の声が見事にハモった
3人共元気そうでよかった

「ごめんね、昨日来れなくて…」

「全然大丈夫ですから、気にしないで下さい」

「颯人…ありがとう」

新汰と光輝も、僕に笑顔を向けていた
よかった…怒ってないみたいで

それに…

「3人が元気でいてくれて…よかった…」

僕がいない間に何かあったら…
そう考えるだけで泣きそうになる

みんなには、まだ生きててほしい…
もう、誰か大切な人を失いたくない

いつまでもみんなで
楽しく生きて行きたい

いつしか僕は
そう思うようになっていた