「奏多くんは、玲央のためにいろいろな事をやってくれた…もう十分すぎるくらい…玲央のためにしてくれたよ…」

「…っ?!」

「玲央に幸せな時間をありがとう…!」

「…生来…さん…」

泣きながら言う生来さんに向かって
僕はこう言った

「僕の方こそ…玲央にいろいろな事をしてもらいました…本当に感謝してます…ありがとうございました…!」

「…奏多くん…」

僕のこの声は、玲央に届いたかな?
届いてるといいな…

僕は空を見上げながら
久しぶりに泣いた…

玲央の思いを胸に抱きながら
天国の玲央に僕の思いが届くように

僕はただ泣き続けた――――