「新汰〜!光輝〜!来たよ〜!」

「奏多さん!こんにちわ〜!」

「新汰、元気そうだね?」

「はい!おかげさまで!」

新汰の記憶は、まだ取り戻せてない
光輝と一緒に頑張ってるみたいだけど

なかなかうまくいかないらしい

「光輝も、元気?」

「はい!元気です!」

少しだけ、光輝の笑顔が引きつっていた
無理してるよね?光輝

「新汰、ちょっと光輝借りてもいい?」

「え…?」

光輝は、僕の言葉に驚いていた

「あ、はい。いいですよ!」

「ありがとう!すぐ戻るから!」

そう新汰に告げ
僕と光輝は、病室をあとにした


「光輝、ごめんね?いきなり」

「いや、全然大丈夫です…奏多さんにはもう全部お見通しなんでしょ?」

そう言う、光輝は微笑んでいた

「うん、お見通しだよ!」

「本当…みんなの言う通りですね…」

「ん?どーゆうこと?」

「奏多さんには、敵いません」

「あー…何かそれ僕にはいまいちよく分かんないんだよね…」

みんな、僕に必ず言うけど
僕にはよく分からない

「奏多さんに、嘘はつくと必ず見抜かれてしまいますからね。だからだと思います」

「それはみんなが分かりやすいんだよ、きっと」

「でも、奏多さんはすごいです…」

「すごい?僕が?」

こんな奴のどこがすごいと言うのだろう
僕、いたって普通の男子なんだけど

「と、とにかく!奏多さんはすごいんです!」

「え、えぇ?!うーん…まぁ分かった…ありがとう!」

「はい!…で、お話とは?」

あ、忘れてた
そーだ、僕は新汰の事について聞きたい事が
あったんだった

「あのね…光輝。新汰の事について聞きたい事があるんだけど…」