流「言ってみ。」

女の子の目線に合わせてしゃがんだ。

「しらない。」

蚊の鳴くような小さな声で言った。


知らない?


流「自分の名前わかんねーのか?」

「うん。」

煌「じゃあ、何才なのかな?」

「わかんない。」


はっ?
何で自分の名前も歳も知らねーのかが分からなかった。


流「はー…」

流聖さんは深く息を吐くと煌さんを見た。

煌「困ったね。」


「たくみさまにいいつけちゃう?」

泣きそうな顔をして言った。