ガチャッ
扉を開け、真っ直ぐと続く廊下を歩く。
そして、目の前にきたドアを開ける。
ガチャッ
介「…お、楓チャンおはよー。」
朝起きてドアを開けると、そこに人がいて「おはよう」って言ってくれる。
これが、あたしの求めてたシアワセ。
─────…でも。
『そう思うんなら、適当な気持ちでオレらに関わんないでくんない?
総長が楓チャンを守るって決めてるからそうしてるだけで、皆キミを《仲間》だとは思ってない。
仲間じゃないヤツにペラペラ喋るほど、オレお喋りじゃないから~。』
仲間じゃない。
その響きが、ずっしりとあたしにのしかかってる。
「お、おはようございます…!」
弱々しく笑って、あたしは朝食を作り始めた。