介「じゃ、これも止められるよね?」


「さっきのはまぐれですー!!」




…と言ってる間にも、介君の拳が飛んできて。



とっさに目をつむったあたし。


だけど、そのあと何の衝撃もなかった。




介「時雨、やっぱり楓チャン、素人だよ。」


誠「時雨、俺もそう思う。

戦いの最中に目を閉じるなんてあり得ない。」


陸「とすると、あの動きはまぐれ、か。」


時雨「だから言っただろうが。

楓に喧嘩なんてできねぇって。」




…なにやら会話が繰り広げられているが、あたしは結局…



「疑いははれたって事で、いいんでしょうか…?」


陸「あぁ。

すまなかった、疑って。」


「陸君、いいんですよ。」


介「楓チャン、ごめんねぇ?

怖かったでしょー。」



めちゃめちゃ怖かったわ。



時雨「楓、わりぃな。

俺は信じてたぞ。」



そう言って時雨君は、あたしの頭を撫でたのだった。