手に握っていたのは、カッターナイフ。 手も、カッターナイフも、足も靴も服も肌も顔も目も髪も、全てが深紅に染まったあたし。 朱の中で、深紅がユラユラとうごめく。 そして、たった一言呟くんだ。 『あー、楽しかった』