**楓side**
「…ぅ、ぐ…」
ゆっくりと目を開けると、そこは見慣れない倉庫の中だった。
ここ…どこ?
なんで…
どうして…
カズサが無理矢理出て、その後どうなったの…?
「…ッ、」
身体の身動きがとれない。
よく見ると、あたしは右腕を鎖で巻かれ、上から吊し上げられていた。
キリキリと締め付けられるように痛い。
「そんな…」
カズサが、負けた─────…
「おっ、起きたね~!」
この人…!
「どうしてっ…」
「あー、カズサちゃん?
カズサちゃんは今、強制的に眠ってもらってるから~。
とりあえず、あんま暴れないでね?
キミをなるべく傷のない状態で仲間に引き入れたいから。」
仲間?
引き入れる?
この人は、なにを言っているの?
「どうしてそんなに、カズサの力を欲しがるの?
アナタ、カズサに勝ったんでしょ…?!」
「…ふーん、なるほどね。
アキさんの言ったとおりだ。」
「アキ、って、まさか」
「キミの開発者。
キミ以外にも試作品を作ってるんだけど、今のところキミだけが成功のようだ。
後は、短時間で死んでしまうからね~」
そんな…そんなものを、開発したの?
モルモットはあたし1人で充分なのに…!
なんで、なんで…!!
どうして…おにぃ…!
「楓ちゃん…だっけ?
キミがだーいスキな東雲時雨の両親を殺したのは誰か、知ってるかな?」
「そんなことっ…!
わかって、ます。」
「ほんと~に~?」
…なんなの、この人。
気持ち悪い。
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気持ち悪い。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
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気持ち悪い。
気持ち悪い。
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気持ち悪い。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
気持ち悪い。