時雨「楓…」

介「楓チャン…」

誠「筏井さん…」

「これからも、仲良くしてください。

皆さんといるととても楽しいです。

でも、私生活まで干渉しないでください。

学校で、おしゃべりしましょう。」


声、震えてる。

ちょっと言い過ぎたかな…


ううん、これくらいじゃないと。

あたしが皆から離れられなくなる。


「…それじゃあ、学校で。」


そう言って、あたしは荷物を持って倉庫から出た。


久々の、家へ帰る道。


なんだか、懐かしく感じてしまう。

カンカン、と軽い音を立てて階段を上がり、見慣れたはずのドアを鍵を開けてはいる。


そしてまた、扉を閉めて靴を脱いで…


「…どうして出てこなかったの、カズサ。」