時雨「ごめん、すごいうなされてたから…」

「…いいんです、起こしてくれて、ありがとうございます…。」


あたしが起きあがると、意識が握られた手に集中する。


あたしは、この手で時雨君の両親を…


「ッ…!!」


そう思った瞬間、あたしは時雨君の手から自分の手を思いっきり引き抜いていた。


時雨「かえ、で…?」

「っあ…ご、ごめんなさい…」

時雨「いや…」


陸「…お前は、寝てるときも同じ事を言っていた。」


気まずい空気に、答えづらい質問。

その質問をしたのは、陸君だった。


さすが、鋭いなぁ…