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時雨「それじゃ、そろそろ行くか。」
時雨君の声で、倉庫を出た。
すると、介君が片手でせいする。
介「時雨。
……左角の黒い車、見張られてる。」
時雨「…どこの族だ?」
陸「族じゃない。
…あれは、組だな。」
その車から、人が出てくる。
陸「アイツ……!
黒斬の若頭だ…っ!」
陸君が告げる。
「こく、ざん…?」
その人は、まっすぐこっちに向かって歩いてくる。
とっさにみんなは、あたしの前にでた。
時雨君は、あたしを背中に隠すようにしてくれている。
「…どーも、こんな朝早くからごめんねぇ。
君らには用無いから、ガッコ行ってきたら?」
時雨「…んじゃ、そうします。
楓、行くぞ。」
「は、はい…」
あたしは時雨君に手を引かれ、その場を立ち去ろうとする。
しかし。
「ごめんねぇ、その子はおいてってもらえないかな?」
時雨「……は?」
え、あたし…?
あたし、何かしたっけ?