「時雨君は………
どんな過去を抱えてるんですか?」
時雨「俺は……。
幼い頃に、両親を殺された。
目の前で、な。
家には火をつけられ、行き場のないところを陸に救われた。
友達だった陸は、俺を引き取ってくれた。
最初は閉じこもってたけど、ここまで立ち直れたのは陸のおかげだ。
……でも俺は、アイツを許さない。
俺の両親を殺し、俺を殺さなかったあの女を………!」
「オンナ……?」
時雨「…あぁ。
俺の両親は、俺と同じくらいの年の女に殺された。
首に鉄の輪をつけ、真っ黒な瞳をした女に──────…」
それを聞いた瞬間、あたしの身体に電流が走った。