「か、えで…?
かえで、楓、楓っ!!!!」
陸「落ち着け時雨!!!!」
陸が叫ぶ。
「……はは、わりぃ、こんなんが総長じゃ、カッコつかねぇよな。」
介「なにが大丈夫だよ…っ!」
介の素顔、久々に見た気がする。
この顔は、楓が引き出したんだよな。
誠「とりあえず、救急車を………!」
陸「いや、傷は浅いから倉庫に運んで手当しよう。
…大事になったら、困るだろ?」
「俺らは別に…!」
介「いや、陸の言うとおりだぜ、時雨。
楓チャンが暴走族と関わってケガしたなんて、世間から見たら……」
「っくそ!」
陸「…落ち着け。
さっきも言っただろ。
傷は浅い。
まずは様子見だ。」
…なに焦ってんだよ、俺。
あの日とは違うだろ?
あの、二色の朱が混じった夜とは───…