変に言い訳すると、却って怪しい気がする。
それに、そう思ったのは事実だし。
取り繕うよりも、すんなりと認めた方がここは賢い選択だよな…?
「いや、潤ちゃん、女の子って感じで可愛いと思うけど。
可愛いげがないとか、俺は思わないなって」
冷静に、淡々と、そう伝えると。
潤ちゃんは右手の甲で口元を隠す仕草をし、真っ赤に顔を染めた。
「~~…そーいうの、サラッと言われると照れます…
女の子らしいなんて言われ慣れてないし、柘植さんみたいに大人の人からそう言われても、お子ちゃまって言われてる気がします」
早口で捲し立てると、そのままふいっと顔を庭園に向けた。
その先に咲いている赤い薔薇の様に耳まで赤くしている。
…やっぱり可愛い、と思う。
まるで心を鷲掴みされたような感覚に陥るが、何とか気を持ち直し、その可愛い姿を写真に収める。
時々感じる胸の高鳴りや、今こうして思う可愛らしさを、どう説明したら良いのか自分でも分からない。
だけど。
「潤ちゃん、顔めっちゃ赤い。
ちゃんと女の子らしい顔してるよ」
彼氏にはそんな顔見せないの?
言い掛けて飲み込む。