-仁 side-

放課後、風雅の倉庫へ向かうため廊下を忍と蒼真と歩いていた。

忍「あっ!あれ。」

忍が指を指した先は、今いる廊下と反対側にある渡り廊下だった。

そこには、転校生の女と、この高校で数少ない風雅に所属してない男がいた。

蒼真「なんか喋ってる?知り合いかなにかかな。」

忍「それにしてはなんか違くない多分あれナンパだよ。」

そう言われるとそのような気がする。

蒼真「なんか…危なそうな感じだね。」

転校生は男に掴まれた手を振り払っていた。

忍「あっ!」

男はキレたのか、転校生に殴りかかる。
たしかあの男腕っぷしがいいって有名な男だったはず…あぶねぇ。

3人で助けに出ようと思ったその時。

ースッ

転校生は軽くパンチをよけた。

忍「よけた……。」

俺たちはその場に立ち尽くし、呆然と見ていた。

男が次々に殴りかかってくるのをすべてよけているしかも余裕そうに。
そのまま男は折れたようで、転校生はその場を去って行った。

忍「なんだったんだろう……。」

蒼真「動きに無駄がなかった。白亜 玲。
ただものではなさそうだね。」

仁「あぁ……気に入った。」

俺はあいつを風雅の仲間にする。
そう決めた。

-仁side end-