「!?あれ?もしかして、くまじぃさんが話してた同い年の子供って、優の事?」
「おう!そうだよ!そうなんだよ!こんな奴だがどうぞ息子をよろしくお願いします!」
くまじぃは酔った勢いで、テーブルにおもいっきり頭をぶつけてお辞儀をしてみせた。
「なにやってんだい!皿が割れるだろ」
「あほか」
かず子は頭をぶつけた勢いで、テーブル上の皿が何枚か落ちそうになったのを抑え、その様子を見ていた息子の優は呆れはて、周りの村人は大爆笑だった。
「はは」
直哉もその様子に呆れ笑いだった。

勢いは衰える事なく、会は進みお腹がいっぱいになった人々は歌い出したり、踊りを披露しだした。
「直哉醤油取って」
「あぁ・・・てか、いつもこんな感じなの」
大勢で宴会するのも経験が無い直哉には、この騒ぎが異様に思えた。
「えっ、いつもよりはまだマシだよ」
「これ以上があんの?」
周りの騒ぎを気にせず、優はマイペースに箸を動かしていた。
「はぁ〜、すげぇな、てかお前よく食うな」
「普通だろ」
普通か?軽くご飯三杯はいったぞ、と思いながら横目で見ていた。
「お前んちのとうさんいいな、面白くて」
「どこが!うっさくて飲兵衛で最悪だけど」