「ふぅん・・・じゃ、やっぱりあんた『神』なわけ?」
「まぁ、そうなるかの」
「全然見えねぇな」
まじまじと、風神を見つめて直哉は呟いた。
「最初に言ったように、見た目で判断するな、それにこれは仮の姿だからの」
「マジで!?じゃ本当の姿は?」
「秘密じゃ」
笑いながら風神がそう言うと、直哉はムッとした。
「なにが秘密だよ、てか、こんな事ってあんのかよな!」
「?」
「だって、云うならばあんたは化学では説明出来ないモンなんだよな」
「かがく?」
風神は頭に?マークを出しながら、首を傾げていた。
「だって普通は存在しないモンなんだよな、それが見えてるってことは?ん?」
直哉は頭の中で考えたが、パニック状態だった。
「良く解らんが、ワシが存在する事には意味があり、お主がワシを見えるにも意味があるんじゃろ」
「意味・・・」
「そう、世の中には意味の無いものは無いんじゃ、ワシとお主が出会ったのも運命、云わば『縁』じゃよ」
「『縁』・・・じゃ俺とあんたが会った意味って何なんだ?」
「さぁ、それは今直ぐ解るかもしれんし、もしかしたら死ぬ時に解るかもしれん」
「死ぬ時?それって意味あんの?」