一瞬、アトラクションの降下瞬間を思い出す感覚が迫ってきた。
落ちてる!?ヤバい!!このままじゃ、死んじゃうかも!
見ている方からは、たった一瞬でも、直哉には五、六分位に感じ、頭の中で今までの事が流れていく、これが、走馬灯ってやつかななんて考えている時
バッシャァーン!!!
「うわっ!腹からいったよ」
「いったそう」

「ねぇ!何時までへこんでんの」
「そうだよ、中々飛ばないきら背中を押してやったのに」
「『背中を押してやった』か!」
「それ、うまい!!」
「んなオヤジギャグうまくも何ともねぇよ!」
お腹から川に落ちた直哉は、お腹を抱えて沈んでいた。
「勝手に押しやがって!これは確実に殺人未遂だぞ!!」
三人を睨み付けて、勢い良く叫んだものの、お腹の痛みに響き、座り込んだ。
「殺人未遂って、大袈裟だなぁ!」
優があからさまにため息を吐いてみせた。
「おぉい!皆お昼にしましょ!!」
「あっ!雪ねぇだ!はぁい!!」
先程来た道に、雪美がお弁当箱を片手に、こちらに手を振っていた。

「いっぱい遊んだから、お腹空いたでしょ!たくさん有るから召し上がれ」