なんでこんな子供と、自分の年齢を棚に上げ、情けなさにヘコンでいた。そして、なにより、雪美に子供だと思われている事にもショックを受けた。
バシャーーン!!
直哉が物思いに耽っていた時、川から大きな音が聞えた。
「なに!?」
川の方を見ると、崖の途中から川に飛び込む哲の姿が見えた。
「えっ!?なにやってんの!」
「なにって、飛び込んでんの見りゃ解んじゃん」
驚いている直哉に、首を傾げて晴美が答えた。
「あぶないよ!」
「はぁはは!危なくないよ!こんなのお決まりの遊びじゃん、なんなら直哉もやってみたら?」
「はぁ!?」
「あっ!やっぱり都会の育ちには、怖いかな」
晴美がイタズラっぽく笑った。それに、むかっと来た直哉は反論しようとしだが、崖を見て少し躊躇ってしまった。
「おぉ〜い!晴美も飛びなよ!」
崖に優が立ち、こちらに手を振っていた。
「うん!!今行く!!」
晴美は、直哉に振り向くとニッっと笑い崖に向かって行った。
「・・・!」
直哉は悔しいさに、息苦しくなりながら、晴美が飛ぶのを見た。
「プッハァ!おぉ〜い!直哉は見てるだけかぁ〜!!」
川中から顔を出した晴美は、直哉に言った。
「そうだよ!直哉も飛べよ!」