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仕事の前に、小松と打ち合わせをしなければならない。
その為に部屋へと向かったら、既に小松は来ていた。
これは仕事。
淡々と、どっちが先にやるかなどを決めると、俺はそそくさと部屋を出ようとした。
「昨日の、私の告白……なかった事にして」
しかし、ぽつりと部屋に響いた小松の言葉。
それが耳に入ると、俺の足も止まる。
「……」
「元に戻りたいよ……こんな、よそよそしい感じは嫌だ……」
ふと小松の顔を見ると、その表情は今にも泣きそうだった。
ぐ、と拳を握りしめ、また溢れそうになる感情を抑える。