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それから、小松の処遇が変わった。
監察方から、女中に。
これは俺も考えてもいなかった展開だった。
しかし……副長や局長が決めたことだから、反論をすることはできない。
俺も決めたのだから、この新選組に尽くしたいと。
副長たちが池田屋にたどり着いたとき、斬り捨てから捕縛へと戦略が切り替わったのだ。
それから、新選組がただの人斬りではないことが分かった。
そして、この事件がきっかけで、もうほとんどの隊士が小松を信頼したということだは、事実だった。
俺も、自分の居場所を作ってくれた副長に尽くしたいと思うようになっていた。
そして、小松が監察から抜けた日々が続く。
いつもは小松と仕事をやっていたが、今は違う。
あいつの存在が、いかに監察に貢献していたか、今になって分かった。
小松の本心は、監察で仕事をし、忍の腕も上げたいということだと思う。
これが今の小松にとっては最善の道なのだろうか。
副長は一体……何を考えて、このような処置を取ったのだろう。