沖田さんは、病と闘っている──。


だが、新選組に居続けると同時に、死を急いでいるのもまた事実なのだ。




「山崎さん、ずっと黙っていてくれてありがとうございました。……だけど、私だって近藤さん達の役に立ちたいんですよ…」


「……だが」


「言います、土方さんに。でもここを離れるつもりはありません。いつ治るか分かりませんからね」




そう言った沖田さんは、笑顔を浮かべていた。


いつだって前向きなのだろう、この人は。




「それで後悔しないのなら、俺はもう何も言わない」




俺の言葉に、沖田さんは布団の上で頭を下げていた。