カタン…



ふたを開ける。



そこには私の上履きがあった。


そしてその上には

一通の手紙…。


眩暈がした。


本当にあった…。

でもこんな事初めてだった。

何で?!

これが初めて?!

でもみんなが言ってたのは?!


何が何なのか分からない。


恐る恐る手紙を取り出し、
中を見てみる。


ー放課後、屋上にきてください。話があります。ー


それだけ殴り書きのように書き綴られ、
乱暴に靴箱に投げ込まれていた。


どうしよう。
どうしよう。
どうしよう!


どう見ても男の字。


昔男子とのケンカで意識を失った記憶が
鮮明によみがえる。

強がっていたけど、
本当に痛かった。怖かった。


屋上に助けてくれる人はいない。


まだ誰もいない靴箱の前でしゃがみこむ。




でもね、


私、


逃げたくないよ。



意思だけは揺るがない。

自分の生き方は揺るがない。


その思いに比例するように
自分の肩を少しずつ少しずつ、
強く抱きしめていった。