俺が


「何かあったなら泣け。
 俺がそばにいるから」


と言うと、
彼女は泣き崩れた。

何があったのかは知らないが、
俺は彼女をずっと抱きしめていた。



しばらくして彼女が俺の名前を聞いてきた。


「内海蒼汰」


俺が笑顔で答えると、


「私は、大平寧々」


と笑顔で言ってくれた。