奏に壇上に立つように言われ、向かった
うわ、視線が痛い
「新入生代表、如月さん。挨拶をしてください」
挨拶?なにそれ
マイクを目の前に固まる私
「如月さん?」
いやいや、何喋ればいいの
すると一人の生徒が手を上げた
「そこの君。何ですか?」
そいつはバカデカイ声でこう言った
「何で殺人犯がここに居るんですか〜?」
……入学早々爆弾落とされちゃった
周りの生徒が騒ぎ出す
そしてその視線が向く方向は
私
コソコソ話す奴、笑う奴、驚いている奴
色んな人間が居る
親父、平穏に過ごすなんて無理じゃん
早速暴露たし
私は私のままで居るよ
「ねぇ、あんた。…死にたいの?」
その言葉で一気にシンとなる体育館
「死にたいなら今すぐ殺してあげるけど?」
多分私からは殺気が出てると思う
少しじゃなく、相当なのが
「入学早々、イライラさせんなよ。ばーか」
そう言って壇上から飛び降りた
自然と私の目の前に道が出来る
ああ、やっぱり
やっぱり私は、一人なんだ