でも、あと5センチ…ってところで



「やっ!」



ヒナがキスを拒否するように首を横に向ける。


「どうしたんだよ?」


「いきなりで心の準備が…できなかったみたいな?ハハッ…」


笑ってるけど、ヒナは俺から目を逸らしたままで


落ち着きなさそうに、ワンピースの裾を何度も引っ張っているのを俺は見逃さなかった。


うまく言えないけど…


ヒナの様子がいつもと違う。


「ヒナ、あのさぁ…昨日……」


「急いでお掃除して、ご飯作らなきゃ!」


「おい 待てって!」