細い手首を掴み、無理やり 自分の太腿の上にヒナを座らせると


「いきなり なにするのよ!」


「ヒナ…怒ってる?それとも照れてる?」


「照れてなんかないしっ!」


ご機嫌ななめになったヒナの視線は、ベランダの方に瞬間移動した。


コイツ、俺から 目を逸らしやがったな?



「とにかく、このズボンは今日で禁止か、俺の前だけにしろ!」


人指し指で、柔らかい太腿をゆっくりスーッとなぞると…


「ヘンなことしないでっ!」


一瞬、その行動にヒナが肩をビクンとさせた。


付き合って2年が 過ぎようとしている今も


初々しい反応を見せやがって…それ反則だろ?


「履くのやめろって言ってんだろ!」


「えっ…そんなに似合ってない?」


大きな瞳の眼尻を下げ 心配そうにヒナが、自分の履いているズボンを眺めはじめた。