何かに見守られているような優しい空間の中で、俺は2年前と同じ質問をする。


「ヒナ…今 神さまに何をお願いする?」


「……え」


ヒナは まだここに突然連れて来られた意味も、俺がした質問の意味もわからず…戸惑っていた。


「いいから教えて?」


前に同じ質問をした時は『カッコいい彼氏が欲しい』なんて…フザけたことを言ったんだよな?


今度は…なんて答えてくれる?


お前が…小さい頃、言っていた言葉を言ってくれるかな?


胸の鼓動を押えながら、ヒナの顔を見て言って欲しい言葉を期待して待っていると


突然、ヒナが俺の腕を掴み…肩にもたれてきて



「ダイちゃんの…お嫁さんにしてって言う」


ちっちゃな声でそう言った。


「ふっ…わかった。それ…俺が叶えてやる」