「えっ」


大きな目をキョロキョロさせてる…ヒナのパニック顔。


「ククッ…」


お前のどんな表情も見逃したくないし、ただ…愛しいと思ってしまう。


俺 完全にヤバいよな?


「……ヒナ」


夜風に当たって少し冷たくなった頬を大きな手で優しく包み


もう1度 自分の想いを伝える。


何回 お前と気持ちが行き違っても、その度に…言ってやる。



「───ヒナだけを愛してる」



この時…一生、使うことなんてないと思っていた言葉が…自然と口からこぼれていた。


「……ふぇ…ぅ…っ」


「なに 泣いてんだよ?」


「ダッ ダイちゃん!!」


俺の背中に回した小さな手が、俺のシャツをきつく掴む。


その手を絶対に離すなよ。


俺も 絶対に離さないから──・・・