───パタパタ…パタッ!
あっ!この足音は───・・・
「たぶんじゃ わからないでしょ!この雑誌 古いみたいだけど、本当に捨てちゃっていいの?」
ソファーに座って ボーッとしているところに、ヒナが数冊の雑誌を手に持って走って来た。
小さな唇を尖らせ、お怒りモード全開のヒナの登場だ。
「あぁ…それ、もう 読まないから捨てといて」
「ちゃんと 雑誌を見てから返事してよっ!」
「あっ!ちょっと待て」
寝室に戻ろうとするヒナの腕を掴み、足をストップさせた。
「なぁに?」
「その格好で ここまで来たのか?」
「玄関で見たでしょ。わざわざ ここで着替えてないよ」
コイツ、なんつーカッコしてんだっ!?
ヒナの格好を見て、一気に目が覚めた。