零れそうになった涙を耐えながら、カバンを持つと…急いで部屋を飛び出した。


ずっと…ダイちゃんのことは、自分が1番知ってるって思ってた。


勝手に勘違いして…笑っちゃう。


あたしは今まで一緒にいて、いったい ダイちゃんの何を見ていたんだろう。


ダイちゃんの部屋を飛び出し、自分の家に着いてからも…ずっと目頭が熱いまま。


もうすぐ 先生が来るから我慢しなきゃいけないのに


頭の中から 彼女に言われた言葉が離れない。



───トントンッ



「……どうぞ」