なにを…言ってるの?
ダイちゃんは、いつも気持ちよさそうに寝息をたてて…眠っていて
そんな無防備な寝顔を見てると、いつも あたしまで言いようもない幸せな気分になる。
それにあたしが部屋にやって来ても、まだ眠そうな顔をしてるくらいだし──・・・
「はぁ……」
彼女が急に大きなため息を落とした。
「やっぱり あなたは何も気づいてないのね?自分のことばっかりで、大地のことを見てないのよ」
「あたしは…」
「大地は夜になったら うなされるの。何かに怯えたようにね。そんなことも知らないなんて…あなたじゃ やっぱり大地のことを理解してあげられない」
鋭い眼差しが痛いくらい…胸に突き刺さる。
彼女から聞かされた…大好きな人のこと。
あたし そんなこと、全然 知らなかった。
そんな…苦しんでる ダイちゃん知らない!