───ガチャ…


カギを差し込むと、すでに部屋のドアは開いていて…玄関に入ると


「ダイちゃんっ!」


ヒナが リビングからこっちに走って来て、俺の腕を掴んできた。


「お願いだから 話を聞いて?」


「…………」


「なんで黙ってるの?なんか…言ってよぉ」


泣きそうな声を出してる意味がわからない。


「お願いっ!」


ギュッと俺の腕を強く掴んできた…その時


俺はヒナの細い首に手を回し、キスしようとした。



「やめてっ!」



でも またヒナはキスを拒み、俯いて…下唇を噛み涙目になる。


「お前さぁ…俺のせいにしといて、本当はアイツが原因でキスできないんじゃねぇの?」


「ひどいよ。どうして そんなこと言うの…?」