ヒナの部屋に入り、ベッドの端に座り


壁にかけられた木製の時計を見ると、10時をとっくに過ぎていた。


でも ヒナに連絡しても、相変わらず 電話はつながらないままで



『ヒナちゃん 大丈夫!?』



その代わり…ケータイから聞こえてきた知らない男の声が、頭の中を何回もしつこくリピートしていた。


「あれ、なんなんだよっ!」


ベッドの上で頭を抱えていると…その時


外から誰かの声がして、カーテンを開くと



「………!!」