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───ピンポーン


「あら…!」


インターホンから聞こえてきた明るい声。


「すみません。夜遅くに来ちゃって…」


「なに言ってるの?今すぐ ドアを開けるから」


昔から変わることのない…優しいその声は


「ダイちゃん、いらっしゃい」


いつも笑顔いっぱいで迎えてくれるおばさん。


その表情が ヒナにとてもよく似ている。


「こんばんは。こんな時間にすみません』


「なに遠慮してるの?わたし、てっきりダイちゃんと花火を見に行ってると思ってたわ。あの子、友達と見に行ったのね。もうすぐヒナも帰ってくると思うから部屋で待ってて」


「……はい」


じっとしていられなくなった俺はヒナの家にやって来た。