*
「…なんか、神崎くん本当にごめんなさい」
太陽を家まで送り、さのひなこと子犬の飼い主を探し中……。
「いや、こっちこそ母さんが…ごめん。」
さのひなこと一緒に家まで太陽を送った時、母さんは俺の彼女だと思ったのだろう、
さのひなこに質問攻めしていた。
「楽しそうだね。真白くん家」
ドキッ
あーーーー不意打ちの笑顔やめてくれ。
「そうかな?うるさいだけだよ。そういえば、さのひなこにはお姉さんがいたんだよね?」
「神崎くん」
俺の質問には答えず、さのひなこは言った。
「なに?」
「さのひなこじゃなくてね、ひなこ、ってよんで!」
…え?
「ずーっと思ってたんだあ。フルネームで呼ばれたらなんか距離感あるし…。」
無理無理無理無理無理無理無理無理!!!!
むりいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!