「一緒に出れるなんて本当に嬉しい。……てっきり断られるかと思ってたから」
「君が断れよ。まだ記者会見前だし間に合うよ」

「え」
「主役は僕の方が向いてるよ」


おっとー、こりゃいかん。


「こと、」
「大場さん、はじめまして、水原のマネージャーをしております、橘と申します。メイクの時間ですので失礼」

琴音をその場から連れ出して、ちょうど琴音を探していたメイクさんに引き渡す。

「なんだよ、話してたのに」
「オレにはイヤミを言ってるように見えた。感じ悪くみられるのは、お前にとってマイナスだよ」